そんな先輩にあたしはちょっと意地悪をした。

先輩のロブをショートへと返したのだ。

 「予想通り!」

あたしのショートボールはあっさりと返されてしまった。

2年も組んでいると、だいたい考えていることがわかってくるものなんだ。

 「前衛に乱打で負けたら恥ですよね!」

 「私は愛華なんかに負けないから!」

出た!

日花梨先輩の十八番、トップ打ち!

あたしは日花梨先輩のトップ打ちを打ち返せた覚えがない。

 「そ、そこで出しますかー!?」

あたしは乱れた息を整えようと必死で酸素を体内に取り込む。

 「私の勝ちだね!ちょっと休憩でもしよっか?」

 「・・・そうですね!」

やっぱり、この人…日花梨先輩には敵わない。