「確か、全国でベスト8に入ったこと
  もあるらしい…。
  てか、噂以上にイケメンだな…。」

歩斗は眉間にシワを寄せて写真を見てい
る。

 「結構カッコイイよね。
  でも、なんであたしなんかと写真
  撮ったんだろ?」

 「それは…。」

歩斗は少し難しそうな顔をした。

 「カレーできたよ!!」

リビングからママの声がするので、あた
しはイスから立ち上がった。

 「はーい!
  それで?なんでなの??」

 「あー…なんでもない。
  腹減った~!!」

今日も歩斗のカレーは大盛りだ。
それでおかわりまでしちゃうってのは体
の3分の2くらいが胃袋なんじゃないか
って思う。

 「歩斗はよく食べるよね~。
  私は嬉しいんだけどさ!」

 「愛華の母さんの料理、めっちゃ美味
  いからね!!」

歩斗はママに満面の笑みでそう答えた。

 「毎日来ればいいのに!
  その方が作りがいあるわ~。」