幸い、蓮とはクラスが別だし、授業には集中できそうだ。

 「あ、愛華!あとで3組行かなきゃね!」

 「え?なんで?」

 「だって、城田君と基山君に広報のこと伝えるんでしょ?」

 「あ…。」

ちょっと待ってくれ。

あたしは授業にも集中できなさそうだ…。

なんとか昼休みには伝えておかなくてはいけない。

 「忘れてたの?」

 「そんなわけないじゃん!」

始業チャイムが鳴ったので、あたしは席に着いた。

先生が面白い話をしてくれても、あたしはまったく笑えなかった。

蓮のことを気にしている。

 「…なぁ?遠田?」

先生があたしに話をふってきた。

全然聞いていなかったので、何も答えられない。

 「あは。」

とりあえず…あたしは笑ってみた。