「え?」

 「崎本がなんかフォローしてくれてるんじゃないかなって。」

 「愛華~!!!」

噂をすればなんとやらと言うのは、多分このことなんだと思う。

優奈が息を切らしながら屋上にやってきた。

 「ほら。」

 「2人とも何してたの?」

ゴメンね、優奈…。

こんなに走らせちゃって…全部歩斗のせいなんだから…。

 「何見てんだよ?」

 「…別に。」

歩斗はあたしの視線に気づいたみたいだ。

鈍感なんだか勘がいいんだかよくわかんない…。

 「とりあえず、愛華は病院に行ったってことにしておいたから!」

 「優奈ナイスだよ!」

あたしは優奈に抱きついた。