「え?」

 「ちょっと!愛華っ!隠れて!」

優奈に袖を引っ張られて、あたしは校門の陰に隠れた。

 「なんで?」

 「しーっ!!」

優奈が指差したのは、蓮の姿だった。

…もしかして、優奈はあたしのことを気遣って…!!!

 「カッコイイ~!!!」

優奈の目はハートマーク…。

そういえば、優奈は蓮のことが好きだったんだっけ?

 「愛華って、基山君と幼なじみなんでしょ??いいなぁー!」

なんでこんなタイミングでそんなことをっ!!

その基山君とあたしはなんか色々あって~なんだってば!

 「え?あー…そうかなぁ。」

 「あんな王子様みたいな人いないよぉ!」

 「…世界中の王子に謝ったほうがいいかも。」

 「なんで??どこの王子様よりもかっこいいよ!」