「いってきます…。」

家を出れば、すぐに蓮と顔をあわせることになる。

あたしは足元をみながらトボトボと歩いた。

あたしよりも少し先を歩いているのが蓮だ。

ボロボロのシューズと歩幅でわかってしまう。

 「…。」

あたしはついにしびれを切らして、蓮を早足で追い越した。

もちろん、おはようも言わないでだ。

あたしって最悪なヤツ。

ゴメンね…。蓮…。