「返事は出来れば合宿中にって…。」
「でもさー！
愛華は城田が好きなんだからいいん
じゃないの？」
その言葉が胸に刺さる。
そんなのわかってる。
…でも、どうやって断ればいいかわからな
い。
「でも…なんか申し訳ない気がして。」
「何言ってんの！！
自分の気持ちが最優先でしょ？」
自分の気持ちか…。
歩斗が好きって気持ち…。
「それとも…笹嶋が好きとか？」
「…確かに、カッコイイし、優しいし、
なんでもできて凄いとか思いますけ
ど…。
多分、あたしは笹嶋さんに憧れてるん
だと思います。」
そうだよ。
あたしが好きなのは歩斗なんだから。
…笹嶋さんには悪いけど、こんなことで悩
んでる暇なんてないんだし。
「じゃあ、そうやって断ればいいんじゃ
ないの？」
「え？」
「だから、笹嶋には憧れてるけど付き合
えないって。」
なんで、日花梨先輩はこんなにも物事をは
っきりいえるんだろう？
「やっぱ、そうなんですかね？」
「そうしかないでしょー。」
