「で?蓮?なんか言った?」

 「いや…もういい。
  先生、明日もあるんだから飲み過ぎ
  ないようにしてくださいよ!」

蓮は先生にそう言い放って歩いていった。

 「歩斗~、一緒に飲むか!?」

 「いいですね!
  …ってオレ、まだ未成年ですから!
  じゃあ!」

あれは相当酔ってるな…。
明日、大丈夫なのかな…?
最終日に二日酔いとか、勘弁してほしいんだ
けど。

 「先生はいいよなぁ。
  やりたい放題だもん。」

 「ああ、確かに。
  何しても怒られないしね!」

 「何してもってワケでもないだろ…流石に
  。」
 「やっぱり?」


オレと蓮が部屋に戻る途中にオレは愛華を見
かけた。

さりげなく声をかけようとした。
でも…。
なにがそうさせたんだろう?
オレは気づいたら愛華から遠ざかるようにし
て走っていた。

現実逃避ってやつ?
オレは逃げたんだよ。
なんかさ…辛かったんだよ、オレ。