「…そうだな。」

蓮がため息混じりにそんなことを言った。

 「だよな。  
  だって、アイツさ…ナンパされたのも
  気づかなかったらしいし!
  笑えるよなー!」

そのことを聞かされたときは、オレも結構
動揺したんだけどね。

 「お前さぁ…。」

 「なんだよ?」

 「…てんだろ?」

蓮がうつむき加減に何かを言った。

 「え?なに?」

 「だから…薄々気づいてるんだろ?
  さすがに。」

何に気づいてるって…?

 「は?」

 「愛華の気持ちだよ。」

愛華の気持ち…?
そんなのわかるわけないじゃん。
だって、オレ愛華じゃないし。

 「なんだよ、急に!」

 「愛華も…。」

 「おお!どうした、2人で!」

 「あ、先生!!」

先生は結構お酒が入ってるみたいだ。
顔が赤いし、いつもよりも明るい。