「マジでない!
  本当にありえない!!
  なんなんだよ、アイツ!!!」

 「落ち着けよ、歩斗!」

落ち着けるわけがない…。
愛華が下手したらあんなヤツと付き合う
かもしれないなんて…。

 「ヤバイだろ、この状況!!!
  どうすりゃいいんだよォ!!!」

混乱してる…。
明日で合宿終わるっていうのに…!
このままじゃ…。

 「愛華は絶対に笹嶋さんとは付き合わ
  ない!」

 「そんな確証がどこに…。
  オレに勝ち目なんてねぇよ。」

ああ…。もうフテ寝してやる!

 「なんでそんなマイナス思考なんだよ?
  だから、今日の試合も上手くいかなか
  ったんじゃねぇの?」

 「おい、蓮…!
  今、なんて言った?」

なんだよ…さっきはドンマイとか言ってた
くせに。

 「あ…そーゆーんじゃなくて…!」

そうか、口ではなんとでも言えるからな。
そんなこと、最初から思ってなかったんだろ?

 「もういい!!
  蓮のバカ!アホ!ナルシストー!」

 「オレはナルシじゃねぇ!
  あ、ちょっと!待てって!!」