「手ごたえないな~。」

 「ですね。」

あたしと先輩はいつものスポーツ店にあった。

ついさっき、都の南地区で優勝してきたばかりだ。

 「若干、先輩は適当でしたよね?」

 「だって、あの後衛さロブで振り回したらすぐにバテるからさ~」

 「チャンスボール来まくりました!」

 「でしょ?」

沈黙が続く。

優勝という実感がわかない。

それは多分、先輩も同じなんだと思う。

 「地区大会優勝したんだって??おめでと!」

バイトの直弥さんがあたしと先輩を見つけて、声をかけてくれた。