「はい、静かに!
今日は試合をやりまーす!」
突然の発表に場の空気が静まった。
「なんだよー。
嬉しくねぇの?」
いや、嬉しいけど突然すぎるでしょ。
皆、微妙な表情だし。
「意見ないんなら、対戦表配るぞ。」
…海葉から5ペア、佐倉から3ペア。
総当たり戦か…。
「練習は9時半から!
以上!」
男子の先輩達は試合が楽しみみたいだけ
ど…蓮は浮かない表情をしている。
「蓮!
なんでそんな顔してるんだよ?」
「だってさ…なんか自信なくしそうで…
。」
蓮が深いため息をつく。
「何言ってんだよー。
蓮は上手いんだから自信もちなよ!」
「そうだって!
プラスに考えていこうぜ!!」
先輩達の励ましもあって、廉は平常心を取
り戻したように見えた。
「愛華、初戦は海葉の3番手だって。」
「東って…昨日の…。」
あの子、3番手だったんだ。


