「そうなんですか。」

 「それにしても…遠田って線細いね。」

…また言われた。

 「そうですかね?普通ですよ。」

 「遠田~。またそんなこと言って~!!」

 「…大庭さん、大丈夫なの?」

よろけた大庭さんを日花梨先輩が支える。
奈良漬でもうベロベロだ。

 「…困ったやつ。
  身体測定終わったらすぐ連れてくから!」

中島さんも大変だなぁ…。

 「どした?愛華。
  具合悪いの?」

 「いえ。全然元気です!」

身体測定に指定された部屋は広々として
いて、真新しい体重計や色んな機械が置
いてあった。

 「…こんなのでいっつも?」

 「まぁね。
  大津先生ー、来ました!」

大津先生とは、海葉の保健医らしい。
選手のコンディションをよく考えてくれる
と中島さんが言っていた。

 「おお。早かったね。
  じゃあ、佐倉の女子から…。
  その他の人は静かに待ってて!」

あたしと日花梨先輩は中島さんに連れられて、ソファに座った。
大庭さんはベッドに寝かされている。