「今日からの3日間、よろしくおねがい
  します!!」

 『おねがいしまーす!!』

あたし達は一斉に頭を下げた。

 「じゃあ、早速練習を開始したいと思い
  ます。
  前衛はAコート、後衛はBコートに移動
  してください。」

海葉の先生は中年の男の先生。
穏やかで優しそうな人。

 「あれ?
  もしかして…遠田?」
 
 「あ…。」

去年の新人戦で負けた…海葉の…

 「大庭だよ。
  覚えてるっしょ?」

 「もちろんですよ!!
  完敗でしたから!」

 「何言ってんの!
  あのまま続いてたらアンタら勝ってたで
  しょ?」

あたしの背中をバシバシと叩く大庭さん。
…なんだ、結構いい人じゃん。

 「前衛集合!!」

前衛はAコートの真ん中に集められた。

 「まずは6コースで基本のストローク!
  開始!」

 「おねがいしまーす!!」

手投げのボールを10球ずつ打っていく、普通
のストローク練習だ。
正直、ストロークは苦手かも。