「愛華、なんでオレらがココにいるかわかる?」

ママから解放されたあたしに蓮は笑いながら聞いてきた。

蓮はあたしと同じマンションの3階に住んでいて、生まれる前からの付き合い。

幼なじみっていうやつ?

なんか、なんでもできてipodみたいなやつ。

女子から人気があって、あたしと同じテニス部に入ってる。
 
 「うーん…。ママのご飯を食べに来たとか?」

 「まぁ、それもあるんだけどな!」

あたしを軽くこづいて、歩斗が言った。

歩斗は一言で言えばバカ。

声はデカイし、頭は悪いし、いつでもうるさいし…

ジュニアの頃からテニスを一緒にやってきてて、蓮と同様にテニス部に入ってる。

 「愛華の祝勝会だよ!!とことん鈍いヤツだな!」

歩斗があたしのおでこにデコピンをした。

・・・地味に痛い…。