「ん~…。」

ふぅん…。
愛華の声だと起きるんだ。
これも愛の力ってヤツか?

 「もう着くってさ。
  ほら、Ipod外して!!」

 「うっせぇなぁ。蓮。
  オカンみたいだぞ?」

 「バカ、誰がオカンだよ。」

先生のメガホンを拝借して、オレは歩斗
の肩を叩く。

 「なに、もう着いたの?
  早すぎるってば…。」

西田先輩もなんとか愛華が起こしたみた
いだ。
やっとこれで全員起床…。

 「おい!歩斗!!」

なんでもう寝てるんだよ!

 「歩斗!?起きろってば!」

…オカンじゃご不満ですか。
この野郎…!

 「…眠てぇ。」

目を擦りながら歩斗はそう言って起きる。

 「あと10分くらいで宿舎に到着するか
  ら。
  部屋割りはペアごとに、くれぐれも他
  の利用者の方に迷惑かけるなよ。」

てことは、歩斗と同室か。
…朝は愛華に来てもらうしかないな。
オレじゃ起きないし。