「昼休み、テニス部で都大会に出場する部
  員は職員室前に集合してください。
  繰り返します…」

2時間目が終わったあとの休み時間に、放送
がかかった。

あたしの方に視線が集まっているのを感じる


 「愛華、今の聞いてた?」

 「え?うん。昼休みだよね?」

他の部活は、残念ながら地区大会どまりだっ
た部が多い。

クラス内で残っているのは、テニス部のあた
しと野球部くらいだ。

 「なんだろうね?
  対戦相手のことかなぁ。」

 「なんだか、いよいよって感じ!
  愛華、応援にはいけないけど頑張って!」

優奈があたしにガッツポーズをむける。

 「ありがと。
  目指すは全国だからね!」

 「俺らの希望はお前しかいないんだよ!」

 「野球部なんて、マグレみたいなもんだし。
  」

 「都で負けたら承知しないからね?」

教室にいる皆が激励してくれているみたいだ。
嬉しいけど、ちょっと恥ずかしい。