…あたし、歩斗が好きみたいです。

クシャッとした笑顔も、声も…。
歩斗の全部が好きなんだ。

 「幼なじみを好きになるなんてよくあ
  るシチュエーションだよね。」

好きって気持ち伝えるのって難しいんだ
よね?
…告れないで終わるのかなぁ、あたし。

なんかそーゆーくすぐったいの無理だし
さ…。
自信なんてない。
歩斗はあたしをただの幼なじみくらいに
しか見てないと思う。

 「全国で優勝できなかったら告白とか
  !?
  無理だ~!」

思いつきで言ったけど、わりといい案か
も!?
自分にプレッシャーをかけるのも悪くな
い。

でも…まずは前の目標に専念しよう。
都大会でベスト8!
そして関東に進んでベスト8!

今年こそは絶対に勝ちたい!
先輩の引退がかかってるし、もし負けた
ら罰ゲームとして告白が待っている。

緊張感が増してきた。
全国への切符、そして告白…。
色んなものに絶えて強くなる。
あたしは少なくともそうでありたい。

 「愛華~!!??
  さっきからどうしたの?」

 「なんでもない!!!」

…丸聞こえだったかな?
大丈夫だよね?
うん、よし!大丈夫!
自分に暗示をかけるのも大事。