俺様☆姫様★王子様 3



ひんっっっ!

だから耳はやめてください。




「姫華……」


いつの間にやら腰にまわされたカインの手に力が入った。


そして、誰だかわからないくらいに哀愁漂う切ない声で名前を呼ばれる。


っていうかね?

今、何気に呼び捨てにしたよね?

いつもの”ヒメっち”じゃなかったよね?



ヤバい。
おかしい。

絶対変だ。


いや、いつものユルい話し方も違和感が無かったわけじゃないんだけど。


今日………というより、ここに入ってから、余計におかしくなってない?


おかしいってゆうか、何て言うか。

キャラが180度違う。






「……姫華………」



もう一度あたしの名前を口にする。


あたしは脈が早くなってる手にギュッと力をいれた。