雨粒が目に入って視界が悪い。 細めた目の先に留まったのは、ちょっと隙間の開いてるっぽい建物。 あった! あれなら雨を凌げ(シノゲ)そう。 よかった! その建物を良く見ないうちに、あたしはそこに身を投じた。 そこが明暗をわける運命の扉とは気付かずに、自ら開けてしまった。