『なんだよ……これ』


俺が見たのは、無惨にも焼きつくされた倉庫。
いつ焼失したのかわからないけど、数週間前まで俺が油にまみれていた場所。


もう既にそれは倉庫なんて呼べる欠片は無くて、間違いなんじゃないかと目を擦って何度も見直した。


だけどやっぱりそれは、その焼けた廃材達は、間違いなく俺が大好きだったあそこだったんだ。


『………っそう…あいつだ…あいつがやったんだ…』




直ぐにピンと来たよ。

あいつが全部仕組んだ事だってね?

俺が此処に馴染んだのが気に入らなかったんだろう。

いつも自分が中心でないと気が済まないあいつがやりそうなことだ。

まさかここまでとは思ったけどね。


『はは……はははははっ!』


だから俺はその時誓ったんだ。


いつか必ず復讐してやるってね。

あいつが大事にしてるモノ、ぶっ壊してやるんだ。
跡形もなく、粉々に。