翌日。



牧師は、教会の外から、昨夜の嵐で壊れている物や、飛んでいってしまって無くなっている物はないかと確認した。



木の枝が少し折れているが、まぁ大丈夫だと安心し、教会の中に入った。





いつもの様に、

聖母マリアに朝の挨拶をしようと、目の前で祈りの形になった。



「おはようございます、マリア様。今日も平和で、皆に幸せが訪れるように………っ―――!?!?」



祈りの途中、マリアを見ようと顔を上げ驚いた。



「マッ、マリア様がっっっ―――――居ない!!」





聖母マリアの像は、


跡形もなくその場から



消えていたのだ――――。