ただ君だけを想う。

「あ、茜さん…」


柏木くんとのことに最初賛成でなかった茜に、私は話し掛ける。


一週間多少気まずかった。


それが続くのは嫌だったので、勇気を出してみたけど、その後の言葉は出て来なかった。


「海音、」


「はっ、はい!?」


「海音が幸せなら、私はそれでいいよ。」


そんな私に向けられた茜の言葉が胸にジーンと来て、少し泣きそうになった。


「私、ちゃんと幸せになるから」


「そう、ならいいわよ。それに、柏木くんなら安心だし。」


「茜、ありがとう。」


打ち解けた所で、いつものように理央が加わって3人で盛り上がった。


柏木くんとのことも深く追求されて、嘘をつけずに全て喋らされた。


この二人には敵いません…。


そこへ、ちょっと久しぶりな人が私たちの元へやって来た。


「拓海くん…」


『よぅ。海音、ちょっといいか?』


久しぶりに見た拓海くんは、いつもの冗談を言う感じではなくて、私は素直に従った。


「いいよ」


私と拓海くんは並んで教室を出て、屋上へ向かった。