『海音ちゃん…！』


宣言通りずる休みすることなく部活へ出た私は、部活を終えて茜や他の友達といつものように正門へ向かって歩いていた。


が、急に目の前から名前を呼ばれた。


「柏木くん…！」


私が名前を呼んだことによって一緒にいた友達全員の視線が柏木くんに向いた。


「え、何何！？海音の彼氏！？」

「えーっ、いつのまに！」

「あの制服って緑丘高校？しかもイケメンじゃん！」


そんな期待したような友達たちの言葉には答えず、私は柏木くんの方へ駆け寄る。


「ど、どうしたの！？」


『海音ちゃんに会いたくなって。』


この会話は全く昨日と同じな気がする。


「………っ！」


また私は何て答えていいかわからなくて黙っていた。


そしたら、両肩に重みが。


「ちょっと海音！」

「紹介しなさいよ！」


「………」


どう紹介しようか迷っていたら、柏木くんが気を使ってくれたのか言葉を発した。