ただ君だけを想う。

「「海音…」」


あの後、柏木くんには適当に誤魔化して電話を終えて、授業に参加をした。


5、6時間目の放課に端的に愁ちゃんとのことを茜と理央に伝えた。


そして放課後、私を心配するように二人が私の元へやって来たけど、私は笑顔で答える。


「茜、今日だけは部活休ませて!明日から、頑張るから!」


そんな私を見て二人はもっと心配そうにしていたけど、茜は特に何も言わず賛成してくれた。


「わかった。でも、明日からはずる休みなんて許さないからね!」


「わかってます!」


私はそう言ってすぐ二人に背を向けて正門へ向かった。



「海音、大丈夫かな…」


「大丈夫、なわけないでしょ。あの子のあんな辛そうな笑顔、初めて見たわ」


「だよね」


「ま、私たちに出来ることはしてあげましょ」


「うん」


二人がそんな会話をしてることもしらずに。