ただ君だけを想う。

『仲良いんだね』


「一年から同じクラスだからね…」


そう平静を装って言いながら、
私は一度止めた手をまたCCレモンへと動かした。


『そっか。』


「うん」


何だか気まずい…。


そう思っていた私へ、
柏木くんが自販機に目を向けて質問して来た。


『海音ちゃんは、何飲む?』


敢えて何も聞かなかったのか、
特に気にしなかったのか。

わからないけど…、


今は何も聞かれなかったことにホッとした。


「私は、りんごジュース」


柏木くんの質問には即答した私。

我ながら現金な奴だな、と自分でも思う。


『ぷっ』


「えっ、何で笑うの!?」


楽しそうに笑ってる柏木くん。


何か可笑しなことを言ったっけ?


『いや、可愛いなと思って。』


「………っ」


また、ストレートな柏木くんの言葉に照れてしまう。


慣れないことを言われるとダメだ。


『好きなんだ?』


「えっ?」


『りんごジュース』


「あっ、あぁ、うん。りんごジュースが一番好きなんだ」


一瞬、
愁ちゃんのことを聞かれるのかと、

思ってしまった。