『あのさ……』 沈黙を破ったのは蓮だった。 『やっぱり怒ってるよな……璃架のこと』 『怒ってはないけど、ちょっと悲しかったな。蓮が璃架さんのこと内緒にしてたから……』 それが本音。 単純だけど、怒りは《愛してる》って言葉でどっか行っちゃったし/// 『ごめんな、香穂……』 ギュッと握られた拳が微かに震えてる。 自分に腹を立ててるの……?? 私はその手にそっと私の手を添えた。