春ちゃんのいなくなったこの家は、


――独りじゃ広すぎる。


まるで季節が冬になったみたいに


――冷たい。




私の何がいけなかったんだろう…。


「春、ちゃん……」


呼んでも、あの優しい声は返って来ない。


それがこんなに悲しいなんて…、


今更、気づいたよ…。


「…っ、春ちゃんッ!」