「緋…夜梨!!」 そこには苦しそうに肩で息をしながら立っている緋夜梨の姿。 「緋夜梨、何でここに?」 緋夜梨のご両親も理由を知らないみたいだ。 緋夜梨はさっきの問いに答える事なく、こっちへ向かってくる。 その瞳は、何かを覚悟したかのように強い瞳だった。 「緋夜梨どうしてここにいるの?」 「ごめんなさい。お母さん。私…やっぱり無理」 近づいてきた緋夜梨に百合子さんが声をかけた。