でも生徒にあんまり近づかないで、なんて言ったら春ちゃん困っちゃうよね…。 だからこの気持ちは胸の中に押し込んだ。 「緋夜梨、今何してるの?」 「今?映画見てるよ?あ、この映画に出てる俳優さんがカッコいいんだー!」 春ちゃんにも帰って来たら見てもらいたくてそう言った。 「…緋夜梨、他の映画見たら?」 途端に少し冷たくなった春ちゃんの声。 「え…」 「例えば…、あんまりカッコよくない人が出るのとか、女子高を舞台にしたやつとか…」 「…どうしたの?春ちゃん」