必然的に私は速水君の方へ行ってしまう。 「じゃあ、帰りますか」 少し顔の赤い速水君が言ってくる。 「…うん」 私はきっと上手く笑えてなかった。 「…それじゃあ」 「…うん」 速水君は私をマンションまで送ってくれた。 そして別れる。 「ちょっと待って!」 速水君が私の腕を掴んで引き止める。