「雨宮先輩っ!」 「ほら、緋夜梨。呼んでるよ?」 「え?……」 後ろを振り返ると帰る準備の整った速水君。 あぁ。もう放課後か…。 「一緒に帰っていいですか?」 「え……と…」 「いいじゃん!帰りなよ、速水君と♪もしかしたら好きになるかもよ?」 迷って答えない私に小声で耳打ちしてくる智美。 「ほ〜らっ!」 そう言って私の背中を押した。