貸し恋彼氏〜カシコイカレシ〜




……ふぅ…終わった。


30分、早く帰りたくて、早めにそして、隅々まで掃除をしたつもりだ。


多分、今あたし、頑張ったね。




「じゃあ、帰りますか。」

鞄を持って、この空き教室から出ていった。



窓を見ると、夕焼け…赤とオレンジが混ざったような、綺麗な色で染まっている。



暗くならないうちに帰らないと。


あたしは足を速めて、昇降口へと向かう。



「………す。」


「………です。」


あれ? 昇降口に近づくに連れて、声が聞こえる。


誰だろう…。


でも、大事な話だったら邪魔しちゃ悪いよね。


「うん、帰ろう。」