貸し恋彼氏〜カシコイカレシ〜




この状況・・・世間では修羅場って言うんだよね?


ま、まあ、あたしはホントにこの場から抜け出したいけど・・・



「はやく離れてよ!!」


頼むから!!と言って江緑君に訴える。


本当にこういう場面を他の誰かに見られてしまったら…って思うと…


穴があったら直ぐに入りたい。




江緑君はあたしを睨みながら「チッ」と舌打ちをして、あたしを離した。


……ふぅ…。


良かった。


思わず安堵のため息が出る。


「じゃあ…そういう事だから、またね。」


グイッ…


「ちょっ――…」


江緑君は逃げ出すかのように捨て台詞を吐いてあたしの腕に力を入れて引っ張った。



どんどん進んでいく江緑君。


どこに向かうのか??

聞きたいけれど、2人だけの状況で会話をするのは危険過ぎる。



ガチャッ…


「入れ」



ドアを開けた向こうの景色は空模様……



ココは屋上。