それだけで良いなら楽じゃない?


「…傍にいるだけなんだよね?」


「じゃねぇの?」


「じゃあ、契約するよ!」

この言葉を言ったあたしに六穏時が笑う。


そして、元から近かった顔をさらに近づける。



…チュッ。


「!!!!!!!!!!」


この人何してるの!?


唇が…触れてるんですけど!


キス…してるんですけど!


ようやく、離れた六穏時の顔は微笑んでいた。


「契約成立。よろしくな、夏那。」



…みんなの憧れで、


みんなのアイドルで


みんなの王子様のこの人

あたし

この人の彼女になりました。