「あ、佐藤終わった?」


鍵を返して昇降口に行くと、同じクラスの本山輝樹-モトヤマテルキ-がいた。


「あれ?どうしたの?」


「いや…数学でわからん問題があるんやけど…。」


私はたまに本山くんに勉強を教えてあげている。


「あ…ごめん。奏が待ってるから明日でいい?」