添い寝執事



なんだかほっと脱力。

安心感から、涙がこぼれそうになってしまった。



「別に驚かせたつもりなんてございませんが?」



そんなあたしとは裏腹に、にやっと意味ありげに上がった要の口角。

こう笑うときには必ず……


「ふ…っ」


馬鹿にしたような笑いと一緒に、ドSスイッチが入ってしまう要。


いつもは優しい要の違う一面に…

彼のスイッチが入るたびに、ドキドキしてしまうあたしがいるのは嘘じゃない。


「雷怖いんなら一緒に寝てあげましょうか?」


は……?

予想していなかった言葉にぶわっと顔が熱くなる。


要と一緒に……ね、寝る!!?

えっ? 2人でっ?? えっ?



「………にゃっ!!!」



熱が一気に冷め切ってしまうほど…

大きな雷。


あたしはとっさに布団に潜り込んで、耳をふさいだ。