―――…
ある女の子が、嵐の夜に一人で部屋にいた。
両親はどちらも家を留守にして……
雷の音だけが不気味に響く部屋で一人ぼっち。
「あ、怖い話でも読もうかな?」
怖いことが大好きだった女の子は…
恐怖心のひとつもないまま、その時間を楽しんだ。
怖い話を後押しするような雷鳴。
いつも以上に背筋が凍るほどゾクゾクした。
「………!!」
窓の外に何かの気配を感じる。
とっさに見ると、カーテンの向こうには雷の明かりで作られた影。
でも……ここは2階。
そんなことがあるはずがない。
何……??
なんで……???



