「いいよ、寝ても」 優しく響く要の声。 ぎゅっと握り締められた手。 「俺が傍にいるから、もう寝ちゃえ」 要の声ってこんなにも心地いいものだったっけ? それくらいに身体がふわふわして…… 空を飛べるならこんな感じなのかな? 何か、要が言っているけど…… よく聞き取れない。 どうしたの……?? ―… ここであたしの意識は飛んだ。