周りの机からあからさまに離された一つの机。 落書きの除光液で消えきらなかった跡。 "中園 碧"(ナカゾノ ミドリ)と貼られたテープ。 あーあ、落書きまた消されてるじゃん。 トンっと音をたてて座る。 「だるっ」 あたしの声に近くの奴らが二、三人『ビクッ』と肩を揺らした。