映画は 徹に肩を抱かれながら 私の目線は映画の方向なのに どこか昴を見ていて 自分でも何がしたいのか分からなかった 二時間が過ぎ 映画の内容など、もちろん分からない 「優希菜、行こう?」 徹にそういわれるまで 私はスクリーンを見つめていた その日の帰り 徹にこういわれるのは当然だった 「別れよう?」 自分の中で、当然だ と諦めがついた