私には、もうひとりの私がいるんです。 俗に言う"二重人格"に似てるかも。 もうひとりの私の名前はアンナ。 私とは正反対の性格の、自由気ままな女。 アンナは好きなときに私の体を乗っ取って、好きなだけ遊んで、疲れたらさっさと消えていくの。 私の体でもあるんだから、もっと労って欲しい……。 "せめて学校がある日は飲まないでよね" 私は机の上にあるノートにそう書き置きし、リビングに向かった。