ピッ 「・・・もしもし。」 『愛華、てめぇ何で学校来てねぇんだよ。』 電話の向こうの誠が焦ったように私に問いかける。 『寝坊しただけ。明日から行くよ。』 自分でもゾッとするぐらい低い声が出た。 これは自惚れないためなのかもしれない。 焦ってるのは私が特別だからって思いたくないからなのかもしれない。 だって、誠には美琴さんがいるんだから。