「荷物、取ってきたよ」 「ありがとう」 さっきのことがあったから なんとなくぎくしゃくするけど。 それすら嫌じゃない。 「…もう、帰るの?」 「うん、許可は取ったし、うつすと悪いからね。」 「じゃあ、送る。」 「え?」 「下駄箱まで送るよ」 私がそういうと 佐藤奏は嬉しそうに笑った。