blue tears love ~僕等の秘密~

もっと、高く…記録に満足することは、自分の限界を認めることだから…


僕の答えは彼女にとっては意外なものだったようだようだ。


「そういうことって、あっさりいうなんて、君変わっているっていうか、あんまり考えてないの?」


「だって、表彰されたくないって気持ちもわかるから」


「ふーん」


少し彼女の表情が緩んだ気がした。




僕はつづけてこう言った。



「泳ぐことが好きなだけでしょ」


この言葉に彼女はがっかりしたように、



「別に好きなんかじゃない」


と緩めた表情をまた強張らせて言った。


「じゃあ、なんで泳ぐの?」


「なんでって、理由なんて君に言う必要ある?」


「別に言う必要なんてないけど…」


なんだよ。別に。こっちだって聞きたくもないよ。


「ただ…」



彼女のふてくされた顔が僕にむけられる。