「か、考えてませんから!」



「顔真っ赤。説得力ないし」



そう言った秋也の顔が近づいてきて…




秋也の唇が、あたしの唇………を通り過ぎ、耳元へたどり着くと、



「お前はいつでも、俺のことだけ考えてればいいから」



と囁いて、レジのほうへ行ってしまった。







お金を払っている秋也の後ろ姿を見て思う。






……この人には勝てない、と。





ていうか、今頃優ちゃんたち、何してるんだろう……。



もう付き合ってたらいいな…。




そんなことを考えながら、あたしは秋也が戻ってくるまで、ボーッと窓の外を眺めていた……。






《END》