不完全な、愛。




そりゃそうだろ、母親に目の前で他人の振りをされちゃ。



「あ、あぁ。やっぱなんでもねぇよ。…っ、」




男の腕を捻り上げたのは俺。




「なあ、実を傷つけるなら今すぐ消え失せろ」





実は、まだほんの少しだけこいつ等が好きなんだ、



だから。




「俺の実に二度と構うんじゃねぇぞ、それとそこの女、」



ビクッと震えたのを確認して。



「男とヤリまくるためだけに帰ってくんじゃねぇよ。それなら帰ってくんな。あと病気移されっぞ、ヤリまくってたら」




実を傷つけないために、こいつ等を傷つけるんだ。