普段から名前では呼ばないはずなのに、なぜ…? 「実…、みの。起きろ、どうしたんだ?」 体を揺すって実を起こす。 目をうっすらと開けた実の目は、赤く充血していた。 「風邪引いたのか…」 この短時間で? いや、そう言えば最中も体がいつもより熱かった。 「お兄ちゃ…、ごめんね…」 「大丈夫だから、な?」