「…私、1週間前に両親を事故で亡くしてしまったたから、…それもあり上手く笑えてなかったのかも知れません」


「…そうだったんですか」


「私、身内にも見放されてましたから、これから独りで生活すると思うと、不安でいっぱいでした……その時に、炉惟さんと出逢いました。」


「…………」

メイドが心配そうな表情で見ているのが分かったので、私はワザと明るい声で、話を変えることにした。


「ーメイドさん♪私、このドレスに決めました」

私が手に取ったのは、桜色の可愛らしいドレス。

お母さんが、結婚式に着ていたドレスと同じ色…私が選んだ理由はコレだ。