ずっとずっとずっと
会いたかった大好きな
人が、今隣にいる。



もっともっと、
その温もりを感じたい。



“あたしってこんなに
積極的だったっけ?”



なぁんて、自分でも
ちょっとビックリ
しちゃうけどね。



「銀…………!」



銀はカバンを小脇に
はさんで、両腕で器用に
あたしを抱き留めてくれた。



たくましい腕が腰に
まわって、ちょっとだけ
強く、あたしを抱きしめる。



「小桃………」


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